舞台の裏方 |
音響さん、照明さんと声を掛けられる私達ですが、どのような知識を持ち、どんな仕事かご存じでしょうか・・
舞台の裏方といえば、なんとなく想像していただけるかと思いますが、ステージ上でなんだか暗い中ウロウロしてる黒い服のスタッフです。技術系・アーティスト系の専門学校や工学系大学卒が多く仕事しています。
職人気質が未だに根付いており、時間にも追われているせいか少しキレ気味なスタッフも良く見かけます。道具さんだけでなく、時にはナグリ(金槌)でヌキ板など叩き、道具を作ります。
古典芸能と言われる和モノ(能・歌舞伎・文楽)などは決まりモノが多く、知らないと仕事になりません。
体を使う仕事が好きな人が殆どです。
(公演後の打ち上げが好きな人も・・)
劇場などでは、尺貫法が用いられ、一寸、一尺、一間が寸法を示す表現として常識です。
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音響さん |
音の三要素・アースの事・オームの法則・マイクの特性
・機材のスペック、電気の基礎知識ハース効果・カクテルパーティー効果などなど
アンプやスピーカは15kg~100kgにもなるモノがあります。
オペレータはミキサーやイコライザ・プロセッサ・コンプレッサ・リバーブ・アンプなどを熟知していてスピーカから再生される周波数を聞き分ける。
目的に合った音質・バランスでチューニングする事が求められます。
ステージ側では場合によりますがマイク設置・撤去担当者として、
10本も20本もマイクスタンドとマイクの準備をします。
仕込み時には、回線チェックで小走りで確認作業。
モチロンステージ側スピーカの状態や出演者とのコミュニケーションはステージの仕事。オペレータに素早く的確に情報を伝える頭の切り替えや、効率良くコミュニケーションが取れる能力が求められます。 機材の下準備、バラシ(片づけ)の指示をするのもステージの仕事。
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照明さん |
光の減衰・電気の基礎知識・アースの事・サイリスタ・交流の位相
照明器具にも用途・距離に応じて、様々な灯具がある
レンズ一つとっても、凸レンズ・フレネルレンズ・インステップなど様々な組み合わせがある。
シーンを作り上げるには、回路取りに気を配り、いくつもの完成図を想像する。演出意図を理解し、シュート。仕込みの際には長い棒(かいしゃく棒)で操作。7~8kgはあるアルミの棒ですが、伸ばすと12m程にもなる。60分程度は持ちっぱなしの事も・・
沢山の色ゼラを用い、違和感のないシーンを創る
一般的にはスタッフの数が音響さんより多い
100以上もの回路の点灯チェックや操作卓へのシーンメモリー
バラシでは、現状復帰を行う
劇場側の仕事では、乗り込みさん(外部スタッフ)に劇場側の情報提供や仕込み後のパッチングを担います。
いざ主催事業ともなれば這って進むような場所での準備や、とにかく暑い場所での仕込みを二時間以上行うのが当たり前。設備機器を熟知し、メンテナンスもこなします。
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道具さん
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吊りモノの様々な手法・ロープやワイヤーを熟知
美術的観点と物理に精通
ナグリやガチ(金具)を巧みに使い、道具を立て、いざ転換ともなれば疾風の如く場面を変化させます。裏方では一番の力仕事です。
綱元という吊りモノを昇降操作するのも担当。 |
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舞台さん
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小屋付きさんとも言われ、いわゆる小屋の主。
備品一つ一つに対し貸し出す監督権を持っています。
小屋の事は、舞台さんに聞けば知らない事はありません。
逆に言えば、事前に了解を取らないと貸して貰えない事も・・・
操作盤は舞台さんしか操作出来ません。
緞帳や電動昇降の吊りモノは劇場の舞台さんが操作します。
小屋の事情や、全ての方に同じ条件での貸し出しをする都合上、
又は安全管理上、ご不便な点はご理解頂く他ありません。
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